どっか行こ!HOME







:::::秩父巡礼記A:::::



--第十五番 母巣山 少林寺--

    みどり子の
    ははその森の蔵福寺
    ちちもろともに誓いもらすな


車の止めてある羊山公園から、一キロも無いだろう
秩父神社のすぐ近くにある。

暦は九月、清々しい空気を身体に受けながら
自転車を走らせ、着いたのが八時四十分。
前回同様 「さて、やるか!」と一言つぶやき
境内に入る。
礼所中唯一、蔵造りの観音堂。

手入れの行き届いた境内には
石仏や地蔵尊が多く見る事が出来る。

お参りを済ませ、納経所にて御朱印を書いてもらう。
(いつも思う、字がうまい!うらやましい限り)

次に向かうは十三番!
--第十三番 旗下山 慈眼寺--

    御手に持つ蓮ははき
    残りなく
    浮世の塵をはけの下寺


商店街を抜け、少し走るとそこにある。

山門の横に自転車を置き、境内に入ると
年配の方二人が、椅子にこしかけ茶を飲みながら
話しをしている。
のほほんとした時が経つのを感じながら
ひととおりを済ませ、自分も茶を飲みながら休憩。
(納経所にて売店があり、茶も自由に飲める)
--第十四番 長岳山 今宮坊--

昔より
立つとも知らぬ今宮に
まいる心は浄土なるらん


今宮神社から少し離れた、住宅街の中にある。
山門も無く、敷地もあまり広くない。
かと言って、殺風景な訳でもなく
観音堂の造りは堂々たるもの。

お参りを済ませ、納経所に行こうとしたら見あたらず
周りをうろうろして探したら
右側の小道を隔てた所にあった。

さて、次に向かうは十六番!
--第十六番 無量山 西光寺--

    西光寺
    誓いを人にたずぬれば
    ついの住みかは西とこそ聞け


又、道に迷ってしまった・・・
洗車している人に道を尋ねると、親切に教えてくれる。
秩父の人達にとって巡礼者はどういう存在なのか?
御辞儀されたり、「ご苦労様です」と挨拶されたりする。
昔からある文化の習慣なのか?
今度、機会があったら聞いてみる事にする。

なにはともあれ、秩父の方々は皆親切なり。
境内に入ると、茅葺き屋根をのせた大きな樽が目を惹く。
樽の周りには、名刺やらが所狭しと貼ってある。

お参りを済ませ、納経所に行くと
そこには、かなり歳をとってると思われるおばあさんがいた。
少し大きな声で聞く。
「おばあさん、年いくつ?」
「90だよ」
「若いねぇ」
「うれしいね!握手しようか」
おばあさんの小さい手と握手をした事は、
生涯忘れないだろう。
(おばあさん、いつまでも元気でいてね!)
--第十七番 実正山 定林寺--

    あらましを
    思い定めし林寺
    鐘ききあえず夢ぞさめける


やってしまった・・・
鐘があるのを気づかず、そのままお参りをし
御朱印をいただいてしまった。

鐘は参拝後につくと出鐘といって、参拝の功徳が
消えてしまうそうな。
聞きたかった・・・・鐘の音を。
写真の右側に鐘があったのに、それも立派な鐘が・・・

付近にて、子供とあそんでいる方と話しをする。
流石は地元の人、作法など色々な事を質問すると
すべて答えてくれた。

鐘の音を、聞けずに行くのは心残りなれど
次に向かうは十九番!
--第十九番 飛淵山 龍石寺--

    天地を動かすほどの龍石寺
    まいる人には
    利生あるべし


敷地を区切る塀なども無く、かなり開けた感じの寺。
六地蔵を、右手に見ながら観音堂に向かい参拝する。

納経所にて、次に行く寺の道を聞くと
親切にも紙に書いてくれた。
住職に書いて貰った地図をたよりに
自転車を走らせると
素朴な道しるべ石があった。

車にて寺巡りをしていると、このような物を
目にする事はないだろう。
旧秩父橋にて、しばしの小休止。

橋から下を覗くと
鮎の友釣りだろう、何人か釣りをしてた。
こんな所で釣れるんかと思いながら
荒川を見渡す。

--第二十番 法王山 岩之上堂--

苔むしろ
しきてもとまれ岩の上
玉のうてなもくちはつる身を



その名のとおり崖上にある、緑に囲まれた静かな寺。
色あせた観音堂と、木々の緑がよく合う。

庭を通り納経所に向かう。
御朱印を書いてもらう間、蚊に何ヶ所か刺される。
観音堂の内部写真。
ここにも「秩父観音霊験記」を描いた
大絵馬が奉納されている。

--第二十一番 要光山 観音寺--

あずさ弓
射る矢の堂に詣できて
願いし法にあたる嬉しさ


二十番を後にし、県道を走ると右側にある。
境内に入り、六地蔵を左手に見ながら観音堂に向かうと
秩父廾一番の大きな字が目を惹く。

納経所にて御朱印をいただき
ベンチに座っている人と会話をしながら
又もや休憩。
二十二番の参道入口にある地蔵尊。
安政四年からここにいるそうな。

写真を撮っていると
二十二番はここでいいですか?と尋ねられる。
自分も初めて来た所にもかかわらず、
自信気に「はい、そうです」と答える。

流石は頭陀袋、輪袈裟、白衣の姿!
素人には見えないのか。
--第二十二番 華台山 童子童--

極楽を
ここで見つけて童う堂
後の世までもたのもしきかな


仁王門の前に自転車を止め、観音堂に歩くと
人々の話し声が聞こえてくる。
二十人位いただろう、初めて賑わっている寺に来た。
皆、観光で来たんだろうか
御朱印は待つ事無く、すんなりと頂く事が出来た。
二十二番の参拝を終え、次に向かうは
秩父ミューズパークの最北端にある二十三番!

途中、子鹿坂巡礼コースの案内図があり
従って行くと、いきなり草茫々の小道になる。
脳裏に奴の事が浮かびヘタレな為
Uターンして車道より行く事にする。

ミューズパークの登り坂を自転車を押しながら歩く。
気温も暑くなってきた。
いつもの如く、汗ダラダラ、息ゼイゼイしながら
やっとの事で門前に着く。

(写真は観音堂に行く石段)
--第二十三番 松風山 音楽寺--

音楽の
み声なりけり小鹿坂の
調べにかよふ峰の松風


人気の礼所なのだろう、人が大勢いた。
鐘をつき、お参りを済ませ納経所に行くと
そこには、納経帳の上にお金を乗せた状態で
何冊も置いてあった。
失敗した・・・
始めに納経帳を置いてから参拝するんだった。
待つこと15分位、初めて御朱印で待つ経験をした。

時計を見ればお昼ちょい前、
門前の茶店にて山菜そばを食べ、しばしの休憩。
休憩を終え、音楽寺を後に案内図に従って行くと
始めのうちは、きれいな舗装道路の下り坂を
気持ちよく自転車を走らせる。
と、いきなり写真のような
何かいかにも奴が出てきそうな道になる。
固まった・・・ 戻るにはかなりの登り坂を行かなければ
ならない。
今は巡礼の身、意を決して突っ込む事にした。
木で出来た小さい橋を渡ると、路面も土に変わってくる。
進むにつれ道も段々細くなり、
傾斜もかなりきつくなってきた。
木の根やら石が、自転車での走行を困難にしてくれる。
路面が濡れた土になってきた!
ブレーキでタイヤをロックさせても
どんどん滑りながら進んでしまう。
ここでの走行だけは、「おぉっ!きえぇ〜」などの奇声を
発しながら自転車に乗っていた。

ダート気分を味わっていると、何故か民家の敷地を通り
小さな案内図に従い、さらに進むとやっと車道に出る。
--第二十四番 光智山 法泉寺--

    天照らす
    神の母祖の色かえて
    なおもふりぬる
    雪の白山



県道秩父荒川線沿いにある
参道入口に自転車を止め、石段に向かう。
百段近くある石段を上ると境内には、人、人、人。
五十人位の年配の方々が、
食事をしていたり、話しをしていた。

お参りを後にまわし、納経所に向かう。
御朱印を書いて頂き、寺の方と二十分位の長話をした後、
あまりにもやかましいので、そそくさ退散する。
--第二十五番 岩谷山 久昌寺--

    水上は
    いづくなるらん岩谷堂
    朝日もくなく夕日かがやく


山門の色褪せた朱の色が、
ほどよく木々の緑とあっている。
自転車に鍵をかけ、山門をくぐり左手側に岩壁が続く
小道を百メートルほど歩くと観音堂がある。
誰も居ない静かな時間とともに、お参りをした後
弁天池の脇道を歩き、本堂に向かう。

納経所にて品の良さそうなおばさんと
話しを交わしながら御朱印を書いてもらう。

帰り際、観光の夫婦だろう
「拝見させていただいてます」と声をかけられる。
自分はここの住職じゃないよと、心に思いながらも
「ゆっくりどうぞ!」と答える。
素早い対応に乾杯!
(弁天池の手前に観音堂があり、対岸に本堂がある。)
季節は秋!
彼岸花の咲く小道を歩くだけでも
心が和む。

(写真の右側に弁天池がある。)
--第二十九番 笹戸山 長泉寺--

わけのぼり
結ぶ笹の戸おし開き
仏を拝む身こそたのもし



参道の入口に自転車を止めると
そこには、「よみがえりの一本桜」なる巨木が目を惹く。
さぞかし春頃に来ると華やかだろう!
美しい庭園を目で楽しみながら
お参りを済ませ、ベンチに腰掛け休憩する。

納経所にて住職と話しをしながら
御朱印を書いていただく。


ここで今日の予定は終了!
まだ時計を見れば三時!もう一件廻ろうか考えるも
前回行っていない岩井堂を帰りに寄って
羊山公園に戻る事にした。

残るはあと五寺なれど、地図を見る限り山の方にある。
折り畳み自転車で廻れるか、少し不安!


back