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:::::秩父巡礼記B:::::



今回で三度目の秩父路巡礼の自転車走行。
何故にこの時期かと言うと、ただ蛇が怖いから。
ポツポツと離れている山の方にある
寺巡りだと、何時奴が出て来るか解りませんから・・・

秩父ミューズパークから国道140号線に出て
ひたすら大滝方面に自転車を走らせる。
寒かった!手が凍えそうになり、身体も震えが出てきた。
運動エネルギーで身体を暖めようと
早くペダルを漕いでみたら、なをさら寒くなってきた。

寒さに耐え、羨ましく車を見、色の変わって来た
木々を見ながら法雲寺に向かう。
一時間位走っただろう、やっと法雲寺は左ですよ!
の案内図があり左に折れる。

平和橋を渡り、白久の駅前を左に向かうと
ここからは、ず〜と登り坂。
先ほどの寒さが消え、だんだんと身体が暖まってきた。

しばらく走っていると、白久温泉の旅館との分岐点があり
右に折れる。
きつい登り坂!自転車を降り、押して歩いてると
汗が出てきた。
「ああ、しんどかった!」
着くと同時に、その場にてしゃがみこみ
ほんの僅かな時間なれど、身体を休ませる。

ふと駐車場を見ると、車が2台止まっている。
「あんたら、楽をしてると御利益がないよ!」と
心に思いながら
ボロ携帯にて撮影。
--第三十番 瑞龍山 法雲寺--

一心に
南無観音と
となうれば
慈悲深谷の
誓いたのもし


参道から石段を登って行くと
池のある、美しい庭園が目を楽しませてくれる。
花々の咲く時期だったら
さぞかし綺麗だろうなと思いながら
さらに石段を登り観音堂へ。
鬱蒼とした樹林に囲まれた観音堂は
回廊付きの宝形造りで
江戸時代初期の建立。

色褪せた朱の色が、時代を感じさせてくれる。

お参りを済ませ、納経所にて御朱印を頂き
次に向かうは
ここから18キロ離れた三十一番!
来た道を戻り、再び国道140号線を大滝方面に進む。
少し走るとト字路があり、右(両神方面)に折れる。

天気も良いし、景色も良いんだけれど
なんせこの自転車!
尻は痛くなってくるし、ギアも付いて無い為
登り坂には向いていないような気がする・・・
山間部の走行には、無理があるのだろうか?

自転車の製品名もコンパクトシティーだし・・・
登っては下りの繰り返しの山道を
ただ、目的地に向かってペダルを漕いでいると
何か渋いトンネルが見えてくる。
これで、オレンジ色の灯りが無ければ
もっと渋いんだけれど。

写真撮影と疲れの為、しばしの休憩タイム。
とは言っても
しゃがみ込んで、たばこを吸うだけだけど・・・
ここで両神村ともお別れ!看板を越すと小鹿野町に入る。
道も段々とフラットになってきた。

やはり自転車走行は、平坦な道がいい!
五感で自然を身体に受けながら
マイペースでペダルを漕いでいると、
日常にある嫌な事など、忘れてしまうような気がする。
黒海土橋を渡り、先にある信号(黒海土バイパス前)を
左に折れ少し走ると
やっと観音院の案内図が見えてくる。

この場所からあと2.7km・・・
右に振り向くと山が見える・・・
又坂道を登るの?って考えてもしかたがない!
缶コーヒーを飲み、引いてる心に渇を入れ
自転車を走らせる。
何故かアンバランスな朱色のガード。
アスファルトの道に、このガードはないだろう!
雰囲気を出す為なのだろうか?
これだったら、普通の白いガードレールの方が
マシだと思っている奴は自分だけ?
緩やかな登り坂さえも
ペダルを漕ぐのがきつくなり
押しながら奥にと進んで行くと
「カーン」という鐘の音や、お経を唱える声が聞こえてきた。
「おおっ!何か良い雰囲気!」
疲れた事など忘れ、再びペダルを漕ぎ
奥にと走らせる。
「うぉ〜、なんじゃこりゃ!」
山の斜面に見渡す限りの地蔵様!
初めて見る光景に、しばし絶句したほど新鮮に目に焼き付く。
例えが悪いかも知れないが、地蔵様の畑って言う感じ。
演出なんだろうけれど
外部スピーカーで流す鐘の音や、お経を唱える声が
一段と感情を高めてくれる。

--調べてみた。--
水子地蔵の数、約14000余体
毎年旧盆の8月13日に盂蘭盆絵が行われるとの事。
水子地蔵寺
ここは礼所34ヶ所ではないけれど
かなり印象に残る寺。
駐車場もある程度広いし、近くに食事処もあり
寺巡りなど興味ない方でも
ドライブがてらに寄ってみて欲しい所。
おびただしい水子地蔵の数には、圧倒されると思う。
山道や細い道になると
巡礼道と書かれた札が、目に付くようになってくる。
けして大きな札ではなく
車にて移動されている方は、気づかないかもしれない。

水子地蔵寺のすぐ先に
観音山トンネルがある。
抜けると、
ガードレールを支えている柱に
四国八十八ヶ所の名が書いてある板が連なり
続いて、秩父礼所の名が書かれた板が連なる。

なだらかな登り坂、
観音院はすぐ先にある。
--第三十一番 鷲窟山 観音院--

深山路を
かきわけ尋ねゆきみれば
誓いのいわやにひびく滝つ瀬


三十番から、ここまでの道のりは長かった!
それにしても人が多い。
駐車場を見ればマイクロバスが2台、自家用車も多数ある。
何か嫌な予感がしてきた・・・
ひとまず、愛車(自転車)を駐車場の隅っこに置き
仁王門の撮影をしようと思えど、おばちゃん達が
門前にて話しこんでいる・・・
さて、どうした物か?そこちょっと退いてくれます。って言うのも
なんだし、直ぐに退くとも限らないし
いいや、おばちゃんも一緒に撮ってしまえ!って事で撮影。
門をくぐると、すぐに石段がある。

一歩一歩ゆっくりと登って行くと
石仏やら石碑、大きな岩などを目にする。
途中、何人もの年配の方々が石段の所で休んで
いるのを背にして追い越す。
この石段は、年配の方にはちょっときついだろう。
平場にたどり着くと、
なんともダイナミックな光景が目に付く。

観音堂の背後には、大岩壁!
左側には聖浄の滝がある。
まるで滝を守っているかのように
滝壺のそばには、不動明王が立っている。

これなら人は大勢来るわ!と納得する。
久しぶりに鐘がつける♪
鐘突場に行くと、おじさんがいる・・・
後ろにて順番を待っていると、おじさん鐘を突く 「コン!」
なんとも情けない鐘の音。
自分の番が回って来た♪
1,2の3と力一杯突いてやった!「ゴ〜〜ン」
山々に響き渡るいい音色!
「いい音だね〜」と後ろにいたおばさんに褒められた。

鐘も突き、お参りを済ませて納経所に行くと
人が並んでいる・・・
自分も列に並び順番を待つも一向に進まず。
先を見ると、一人の方が何枚も書いて貰っていた。
おまえはマジシャンかと思えるほど、次から次へと出してくる。
イライラも頂点になり、怒鳴りつけようかと思っていたら
もう一人、御朱印を書いて下さる方が増えて流れが良くなった。
よかった。怒鳴らなくて!バチがあたる所だった。
三十一番を後にし
下り坂を気持ちよく走って行くと
先ほどの国道299号線に出る。
次に向かうは三十二番、法性寺!

寺で頂いた地図を見ながら
しばしの休憩タイム。
いつもの事ながら、たばこを吸うだけだけど。
国道299号線を、皆野町方面に進み
先ほどの、黒海土バイパス前の信号を過ぎたら
斜め右に折れると
そこは小鹿野町の商店街。

人もまばらで少し寂しい感じがする。
車も殆ど通って無く、蛇行しながら自転車を
走らせていると、何処からともなく
屋台囃子の音が聞こえてきた。
そういえば、もうすぐ12月3日だ
夜祭りの練習でもしているんだろう。
早いな、一年って。
地図によると、小鹿野警察署の前あたりに
巡礼道が在るはずなんだけど?
この場所では迷う事はない。
お巡りさんに聞けばいいだけ。

警察署の中に入ると、何かのどかな感じがした。
普通なら「すいませ〜ん」で「なんですか」が、
いきなり「どうしましたか」と来た。
そうとう暇だったんだろう。

道を親切に教えてくれた
若いお巡りさん、どうもありがと!
--第三十二番 般若山 法性寺--

   願わくば
   般若の船にのりを得ん
   いかなる罪も浮かぶとぞ聞く


三十一番からここまでの道のりは
上り坂が多くなく、そんなに苦でもなかった。

で、最初に目に飛び込んできた物がマイクロバス・・・
ここも団体さんが来てるの〜
又 嫌な予感がしてきた。

この門は、鐘楼門と呼ばれている。
その名の通り、門の二階部分に鐘がある。
ただ、突く事は出来ないみたい。
門をくぐり、庭園を見渡しながら石段を登って行くと
すぐに平場に出る。
右側には、立派な本堂、左側では
おばあさんが小さい小屋で、何かを売っている。

もしかして・・・
本堂の前に高さが50センチ位だったと思う、
小さい鐘がある。突く物はトンカチみたいな物。
鐘楼門で鐘を突けないから、これが代わりなの?
「チーン」・・・何かが違う、いや全く違う!
何か、ままごとをしているみたいな気分になってくる。

ベンチに腰掛けようとするも
おじさん、おばさん達が占領していて座る場所すら無いので
ひとまず、観音堂へ。

平場から少し石段を登ると
舞台造りの観音堂がある。

お参りを済ませ、堂を見学してると
「キキーッ」といった鳴き声や、ガサガサとした
物音が山の方から聞こえてきた。
目をこらして見てみると、
猿が暴れまくっている。
観音堂の裏手には、
小受け地蔵などが祀られている。

この日は行かなかったけど
観音堂の先には、奥の院がある。
今度機会があったら、是非とも行ってみたい所。

戻り、本堂にある納経所にて
御朱印を書いて頂き、
次に向かうは三十三番 菊水寺!
なんとも言えない、のどかな風景を見ながら
ゆっくりと自転車を走らせる。
本来なら気持ちいいんだろうけど
太ももが痛くなってきた。尻も痛い。
前日寝ていない為か、睡魔も襲ってきた。

この頃になると、筋肉痛、疲れ、睡魔、
それに昼飯も食っていない為
ヘロヘロしながらの自転車走行。
やっとの思いでたどり着く。
巡礼と言うより、体力の限界に挑戦って感じに
なってきた。
遠のく意識に渇を入れ、自転車を降りると
足の感覚が無くなっている。
しゃがみ込み、地面をうつろに見ながら思う、
「ああ、自分ももう若くはないんだなぁ」と。
--第三十三番 延命山 菊水寺--

   春や夏
   冬もさかりの菊水寺
   秋のながめにおくる年月


参道を抜けると正面に観音堂がある。
殿悲大正の大きな文字が、一際目を惹く堂々たる建物。
ここは、観音堂の中に納経所があり
お参りをして御朱印を書いて頂く。

この日は四ヶ所廻り、ここで終わらせる。
最後の結願寺は、自転車では無理そうな為、
歩いて行くつもり。
帰り道、秩父ミューズパークへの登り道では
太ももに変な痛みを感じ、ふくらはぎは攣りそうになるし
気を失いそうになるし、大変な思いをして登りきった。


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